こんにちは。ひーかです。
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カナダでは保育士のことをEarly Childhood Educator(ECE)と呼びます。
ECEの主な仕事
私が住んでいるアルバータ州では、ECEは、主にDaycare(保育園)やPreschool、Out of Schoolと呼ばれる学童保育、Dayhome(自宅での預かり保育)などで、0歳から12歳までの子どもたちのお世話をします。
ECEの主な仕事内容は(Daycareの場合)、
・ Weekly Planの作成
・ クラフトやアクティビティの準備・実施
・ サークルタイムやストーリータイムの実施
・ おむつ交換
・ 食事の配膳や手伝い
・ 保護者とのコミュニケーションや面談
などです。
ECEの活躍の場
次にアルバータ州でECEが働く保育施設について説明していきます。
Daycare
Daycareは日本の保育園と同じような保育施設です。主に0歳から5歳までの子どもを早朝から夕方まで預かります。Daycareによりますが、大体朝7:00から夕方5:30まで開いてるところが多いです。Daycareでは年齢によって一人の保育士に対する子どもの人数が決まっています。1クラスに2人から3人の保育士がいて、Lead Teacherと呼ばれる主担任や、Assistant Teacherと呼ばれる副担任などの役割がきまっていることもあります。
Preschool
アルバータ州では、Preschoolは3歳児と4歳児向けの幼児教育施設で、午前又は午後に2時間半から3時間、主に週に2日か3日子どもたちが通います。Preschoolは、基本的に午前のクラス又は午後のクラスのどちらかしか通えないので、Preschoolで昼食が提供されることはありません。
Preschoolは、Kindergartenの入学準備として、クラフトやアルファベットの読み書きなど、Daycareに比べて学習にフォーカスしているところが多いです。
Out of School
Out of Schoolとは、日本での学童保育にあたります。日本の学童保育とちがうのは、カナダでは登校前でも子どもを預かるところです。小学校によっては始業時間が9時を過ぎる学校もあり、子どもが登校するのを待っていては保護者が仕事に間に合わないので、ほとんどのOut of Schoolプログラムでは登校前にも子どもを預かり、始業時間に間に合うように学校に送っていきます。Out of Schoolは小学校内に併設されている場合や、Daycareが提供している場合、校区内にあるコミュニティセンターなどで提供されている場合などがあります。
Dayhome
Dayhomeとは、保育士が自宅で行う預かり保育です。自身の子ども以外に6人までの子どもを預かることができます。Dayhomeエージェンシーに登録し、政府からの認可(License)を取得すると、政府からの補助金をもらうことができ、光熱費や家賃などを経費として申請できたり、自分の子どもを自宅で育てながら収入も得られるので、最近Dayhomeを開く保育士が増えています。
Kindergarten
ちなみに日本の幼稚園にあたるKindergartenは、カナダでは公立やカトリック教の小学校に併設されていることが多く、小学校入学前に1年間通いアルファベットや数字の書き方、曜日や月の呼び方などを学習します。Kindergartenでは、アルバータ州の教員免許がないと教えることができませんが、担任の先生のサポート役としてECEが働けることもあります。
日本の保育士との違い
カナダでは日本の保育士とはちがい、
ー ピアノを弾かない
カナダのDaycareにピアノがあることはほとんどありません。保育士は子どもたちと一緒にアカペラで歌ったり、YouTubeやGoogleなどで音楽を再生して一緒に歌ったりします。私も自分のスマホをスピーカーにつなげて、YouTubeから音楽をかけています。
ー 子どもの個性を尊重する
例えば、子どもたちが塗り絵をしているとき、リンゴを黒やオレンジで塗っても赤で塗り直すように言うことはありません。子どもたちが塗りたいものを塗りたい色で塗らせます。そして「上手に塗れたね」などと褒めて、自尊心や自己肯定感を高めていきます。移民が多いカナダでは、一人ひとり違っていてもいいという考えが根付いています。
ー 書類仕事がほとんどない
カナダのDaycareでは年間行事予定や月間行事予定などの書類作成、保護者との連絡帳を書くなどの書類仕事はほとんどありません。あるとしても、週に1度、次週の週間予定を立てたり、子どもたちの食事や排泄の記録とその日あったことについて一言コメントくらいです。最近では保護者とのやり取りにスマホのアプリを使うDaycareも増えています。
ー 残業がほとんどない
保育士の勤務時間はシフト制で1日7-8時間の勤務です。自分のシフトが終わるとさっと帰っていき、終業時間のあとに残って仕事をすることはほとんどありません。ただ時々、保護者の迎えが遅くなったりして、残っている保育士の人数に対して子どもの人数が多いと、お迎えが来るまで早番の保育士が15分や30分ほど残業することはあります。ちなみに残業した場合は、時給の1.5倍がもらえます。
ー クリスマスやバレンタインなどに保護者からギフトがもらえる
カナダでは、クリスマスやバレンタインなどのイベントで、保護者からギフトをもらうことがあります。特にクリスマスはほとんどの保護者が、子どもの担任の先生にギフトカードやチョコレート、ハンドケアセットなどのギフトを贈ります。私も保護者からたくさんのギフトをもらうので、お返しに子どもたちに絵本やお菓子などをプレゼントします。
以上、私が思う日本とカナダの保育士の違いでした。これを読んでカナダで保育士になりたいと思った方、ぜひ挑戦してみてください。
カナダ又はアルバータ州の保育士資格や保育事情について、詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせ下さい。
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